恋に落ちるなら君がいい



ずっとずっと

自分自身に問い続けていた疑問に

ハッキリした答えを見つけられなかったのは…


その言葉に気が付かずにいたからんだ…。


でもその答えを

今、慧が教えてくれた。


不安の正体と


本当に本当に

私達が終わらせなきゃいけないこと…。





知らないまま

気づかないまま…

何もかも終わらせようとしていた。


それはまるで違う答えなのに

間違いに気づきもしないで…。


「慧…帰ろう?あのアパートに…

ここにもう用事はない。

今すぐ帰ろう?」


慧の手を強く握りしめたまま


立ち上がった私を見て


慧は一瞬、不思議そうな顔をしたけれど…



何かを悟ったように


いつもの笑顔をくれた。



「帰ろう。俺たちの家に」


力強い言葉。


きっと…


慧も気づいたに違いない。



私達2人の「間違い」に…。




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