恋に落ちるなら君がいい



この声…


この声の主を俺は知っている…


そう

ずっと

もう一度聞きたいと願っていた…



「澪…?」


振り返ると

知らぬ間に降り始めていた粉雪と

真っ直ぐに俺を見て

優しく微笑む彼女がいた…。




それが幻なんじゃないかと

ゆっくり立ち上がり

思わずその頬に

触れていた。


「本当に…澪なのか?」

「守るって言ってくれたくせに、私の顔を忘れてしまったんですか?」


「…


忘れるわけ…


ないだろ?」



熱い想いが込み上げてきて


思い切り


強く抱きしめた。


忘れるわけがない。


忘れられるはずがない。



「澪…お前に会いたかった。」

「…私も

会いたかったです。」

彼女が

俺を抱きしめ返してくれる。


夢に見たように…。



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