恋に落ちるなら君がいい



「俺も同じ気持ちだよ。」




慧と私は

吸い付くように

心の相性がいい。


相性が良すぎてダメなんだ。


喧嘩もない穏やかな毎日は本当にステキだろうけど


お互いを高め合うことはできない。



「ねえ、慧。

私が楓さんを好きだって言ったら…

応援してくれる?」



「まあ…するしかないでしょ。あんなカッコいい事できるあいつは

きっと澪の事を幸せにしてくれる。」



少しずつ


少しずつ


友達のような。

お互いの親になったような

意見が飛び交う。



「澪は…

あんな事をした砂月を…どう思う?

やっぱり許せない?」


許せるか

許せないかは

まだ分からなかった。


された事だけを思えば腹がたつし

憎いと思う感情が当てはまらないわけじゃない。


けど、私も慧と同じ。


砂月さんのことを何も知らない。


でも勝手に感じるのは…


そこまでしちゃうくらい


砂月さんが慧を愛してるってこと。



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