恋に落ちるなら君がいい



逆の立場だったら

もしかしたら私も…?なんて思わなくもない。



私も慧が大好きだったから。

慧の魅力を知ってるから

砂月さんの気持ちが分からなくもない。





でも今は


無理に許せる。なんて言葉も使いたくない。


それを伝えた時

慧は私の頭を優しく撫でた。


「ありがとう」って


砂月のことを考えてくれてありがとうって…。


きっと

慧は気付いていないのかもしれない。


時間が過ぎるにつれて

慧の話しに砂月さん話題が少しずつでてきてること。



それはきっと…


単なる私の

女の勘。





そして

49日が過ぎた朝。


私はあの家に


慧もあの家に


さよならをした。


「もしもあいつに泣かされたら

俺が澪を守ってやる。」


「どうやって?」

そう聞くと

慧は少し困った顔をしながら答えた。

澪が許してくれるなら

友達として


側で澪を支えてあげる


慧は優柔不断なのか


ただ単に優しすぎるだけなのか。



「同じ言葉、そっくりそのままお返しするね」



< 291 / 308 >

この作品をシェア

pagetop