恋に落ちるなら君がいい



「ボロボロの砂月は…なんていうか

人間っぽい?


女の子っぽい?


よくわかんねーや。


だって俺…本当のお前の事、知らないし?


だから

知りたくて帰ってきた。

許せない事は許せないけど

本当の砂月と向きあってみたいんだ…


もう


だめかな?

そんなチャンス、俺にはない?」


困った時の癖の鼻の頭をかきながらの照れ笑い。



「…ダメなわけない。

許してくれなくていい‼

私に

慧一と向き合うチャンスをくれるならっ‼」


「そう、それなら良かった。」


そう言って立ち上がり

冷蔵庫から飲み物をだしている。


嘘のよう。


慧一が自ら戻ってくるなんて…



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