恋に落ちるなら君がいい



「本当の私は…醜い女なんだよっ‼

そんな姿を見ていって嫌いになりたいの⁉」


恐いくせに口が勝手に聞いていた。



「あー…

例の件で性格悪そうなのは気づいた。

でも

知りたい。砂月のこと。」


「意味が分からないっ‼」


「別に分からなくていいよ。


とりあえず俺は


塗りたくったフルメイクの砂月より


今の自然な雰囲気の綺麗な砂月のほうがタイプだな」


そんな

こと


慧一に言われたのは初めてだった。


慧一の言葉はどれも

本当の誰にも愛されない私を受け入れようとしてくれてるように聞こえて


さらけ出す怖さと同時に

嬉しくて

涙がずっと

止まらない。




慧一は

昔と何も変わらない


純粋で無垢で

綺麗な人…


私なんかが釣り合うわけがないけれど

あなたの隣に

側にいたい。


慧一が大好きだから。




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