恋に落ちるなら君がいい
熱いお湯では動揺が治まらない。
ショックだった。
何が…?
そう、俺は勝手に彼女は人間味の無い人間だと思い込んでいたからだ…。
正体不明の男とすんなり結婚を決意して 仮面夫婦を装う条件をだしてもにこにこ笑っていた。
感情が欠落している人間だと思い込んでいたんだ。
そんな彼女が泣いていた。
俺にどんな事を言われても微笑んで受け入れる彼女が泣いていたんだ…。
相当な事があったに違いないけれど…。
そんな彼女にも泣く「理由」があることが…
1番ショックだった。
これからこの先
感情を見せないで欲しい。なんて言えるわけもない。
彼女は人形なんかじゃないからな…。
でも俺は…
彼女がいつか見せるかもしれない
たくさんの感情を目の当たりにするのが…
恐い。