恋に落ちるなら君がいい



澪さんへ

返事、ありがとう。

今日、君を迎えに行きます。

すぐに結婚しよう。




「キャーッ‼ホラーだよっ‼ホラーッ‼」


手紙を盗み見ていた周りの女性社員が騒ぎはじめると

出勤してきたばかりの美和が手紙を覗きこんできた。


「澪っ‼逃げなっ‼今すぐ逃げなっ⁈」

「逃げるって?」

きょとんとする私に美和ちゃんが青ざめた表情で私の両肩ををおもいきり掴んだ。


「澪っ‼目を覚ましなよっ‼ジェイソンだよっ‼妖怪だよっ‼幽霊だよっ‼化け物だよっ‼

人間じゃないに決まってる‼あんた‼取り憑かれて殺されるよっ‼」



「美和ちゃん。大袈裟だよ。見て?とても紳士的な文面」

「どこがっ!」


怒られても

怒られてる理由がわからなくて困る…。


だって結婚して下さいって返事をだしたのは私なのに。


ってか、みんななんでそんなに騒ぐの?


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