恋に落ちるなら君がいい


「か、楓社長っ⁈

ど、どうされたんですか?」


連絡先を教えた覚えもないのに

なぜかれが私の連絡先を知っているのだろうか…。



とりあえず、野嶋君には話しをちゃんとしたつもりだ。

社長には折り返し電話をする事を伝えて一旦、電話を切り


野嶋君に向き直る。



「ごめんなさい。もう帰らなきゃ…

私の気持ちは変わらないし…

慧の話もこれ以上はしたくない。

野嶋君とは会社の同僚としてこれからも付き合っていけたらいいと思うから…


もうこういう話しは止めよ?」

そう言って立ち上がり、お金をテーブルに置いた私に


それまで黙り込んでいた野嶋君が口を開いた。




「慧は…居るよ?

俺たちのすぐ側に…」


「えっ…?」




慧が…


居る?



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