恋に落ちるなら君がいい


苦笑いを噛み締めて

着替えを済ませると、騒々しい更衣室からそそくさと退散して広告部の扉を開けると


視界に飛び込んできた異様な光景。

さすがに苦笑いがこぼれた。

自分のディスクにやたらめっぽう貼られた手書き?のお札に

机のど真ん中に置かれた十字架。


「たくさんの宗教が混じっちゃってるよー」


はぁ…。と深いため息をつきながら、パソコンを立ち上げると、やっぱり体中に感じる視線。



結婚したいと思うことって、そんなに珍しいかなぁ…。




それよりも

私の王子様がいつ、どんなタイミングで私を迎えに来てくれるのか。


それを考えるとこんなにも胸が弾むのに…。


みんなは分かってない。





< 7 / 308 >

この作品をシェア

pagetop