恋に落ちるなら君がいい
苦笑いを噛み締めて
着替えを済ませると、騒々しい更衣室からそそくさと退散して広告部の扉を開けると
視界に飛び込んできた異様な光景。
さすがに苦笑いがこぼれた。
自分のディスクにやたらめっぽう貼られた手書き?のお札に
机のど真ん中に置かれた十字架。
「たくさんの宗教が混じっちゃってるよー」
はぁ…。と深いため息をつきながら、パソコンを立ち上げると、やっぱり体中に感じる視線。
結婚したいと思うことって、そんなに珍しいかなぁ…。
それよりも
私の王子様がいつ、どんなタイミングで私を迎えに来てくれるのか。
それを考えるとこんなにも胸が弾むのに…。
みんなは分かってない。