恋に落ちるなら君がいい



暫くして頭を冷やし店に戻ると

砂月さんと楓社長はワインを楽しんでいた。


「澪、体調は大丈夫か?」


「落ち着きました。みなさん、ご迷惑をおかけしました。」


頭を下げた私に砂月さんは安心したように微笑む。


「落ち着いて良かったわ。私もあなたくらい繊細だったらもっと主人に優しく扱われるかもしれないわね」と慧に向かって意地悪そうに笑いかける。


慧は少し困ったように笑い話しを変えた。


「楓さん達は結婚してどれくらい経つんですか?」

「まだ…2ヶ月も経たないよ。そちらは?」

楓社長が深い話にならないように話しを返すと

「うちもまだ半年くらいで。」と話しを打ち切った。



お互いあまり積もる話しがしたく無いのかもしれない。



すぐにまあ砂月さんがワインと趣味のゴルフの話しを始めると

その話題で盛り上がり


切りの良さそうな所でお開きとなった。




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