強い女
「いやー2人も良い店長になると思うよ?
相馬は意外と面倒見良いし、司は真面目だし…」

「チッ…久留米は本当に取り入るのが上手いよな。見習わないけど」

「誉め言葉ありがとう。俺は相馬のこと尊敬してるよ、表現しようか?」

「しなくていい!」

腕を広げて抱きしめようとする久留米を相馬が押しのけた
そのまま防御の姿勢をとる

相変わらずの仲の良さに司は目を細めた
同期の中でもこの2人とは格別に仲が良く、それぞれの店も同じ地区内にある
週1で集まっては情報交換から愚痴大会まで4時間コースがお決まりだ
司が唯一甘えられる居場所である

ねぇ、どうしたら信頼される人になれるかな?

聞けば答えてくれると分かってはいても、司はその質問を飲み込んだ
美味しい料理に集中する

料理を美味しそうにほおばる司に、久留米は少し微笑んで料理に箸をつけた
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