強い女
いい加減にしろ
「…」

「……」

「………」

「…なんだ、文句か?」

半目でにらみ続ける司に平野が顎を癪った
相変わらずの喧嘩腰である

「いいえ、ぜひ一度お食事でもと思いまして、タイミングを見計らってました」

「はぁ?食事…?」

平野の端正な顔が振り向く
不思議なモノでも見るような目と眉間のしわに司はわざとらしい笑顔で応じる

「はい。私はまだ未熟ですので、一度店長のお考えをしっかり学ぼうと…」

精一杯下手に出つつ、
平野を伺うと、珍しく考え込んだ仕草で頷いた

「そうだな、飯でも行くか。来週の水曜日空けとけよ」

「はい!」

よっしゃ質問責めにしてやる
答えられなかったら承知しないからな

心の中でほくそ笑みつつ、
司は上機嫌に皿を洗浄機にかけた
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