セピア‐ため息の行方
  そしてコーヒーの入ったカップをソーサーごと銘々のテーブル席に置き、洋菓子が載った大皿を真ん中に置いた。


「わぁ!良い香りがしますね」
  とそう一言言うと花梨は早速コーヒーカップを手にして、ふうふうと冷ましながら口に運んだ。


「では僕も頂きます」
  と言って峻甫もコーヒーをゆっくりと飲んだ。


  尚、コーヒーを飲み終えた李は
「美味しかったわごちそうさまでした。では蛍子さん私これから用事があって出かけたいので、花梨ちゃんと壺田さんをお願いしますね。多分午後には戻れると思いますので」
  と言うと李は立ち上がり蛍子と共に玄関へと移動した。
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