セピア‐ため息の行方
  年下の彼と偶然に出会った数ヵ月後私は突然の吐き気に襲われその場で倒れ、気づけば病室のベッドの上で目覚めた。


  目を開けると天井と白い壁が見えた。そして『ん?!此処は何処?!』と思い、ふと周りに目を泳がせると腕には点滴がセッテイングされていて、その管からは少しづつ液体の雫(しずく)が下へゆっくりと流れ落ちていた。


「あっ、内海(うつみ)さんお目覚めになられましたか?」
  と看護師は星空(せいら)に声をかけた。


「はい。って言うか私は何故此処に入院しているんでしょうか?」
  と星空は看護師に質問した。
< 156 / 291 >

この作品をシェア

pagetop