セピア‐ため息の行方
「恭のその反応は私にとってもめっちゃ嬉しいわ。ありがとう」
  と星空も素直にそう言った。


「でもさ僕思うんだけどさ僕達ってやっぱりこう言う風にしか、結ばれない運命だったんだと考えたら、なんか複雑な心境になっちゃうよ?」
  と恭はポツリとそう言った。


「うん。正直言うと私も恭と同じ思いなんだ。たとえば私が恭よりせめて一つ上か三つくらい上だったとして、しかも私が独身で恭と出会っていたならどう言う展開が待っていたんだろうなって思うよ」
  と星空が恭にしみじみ言うと


「うん。そんな風なシチユエーションも良かったかもね。でも僕は贅沢は言わないよ。今現在星空とこうしていられるだけで満足してるし」
  と恭は言った。
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