セピア‐ため息の行方
「そうなんですか。なんか賑やかな講義になりそうですね。って言うか大勢で講義を受ける方が楽しい思い出が作れそうですね」
  と言うと花梨は半ば期待感で胸を膨らませた。


「ちなみに雛子ちゃんはずっとこっちに居る訳じゃないから、こっちに来た時に集中的にノルマを消化しなきゃならないの」


「雛子ちゃんのようなパターンってやはり多いんですか?」
  と花梨は李に質問をした。


  すると
「そうね。心の中に深い闇を抱える二十歳(はたち)前の若者は、年々増えているみたいね」
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