セピア‐ため息の行方
  ちなみに雛子は着物ではなく洋服なので身軽なのである。やっと雛子に追いついた花梨は柵に手をつきながら少しハアハアと荒げてた息を整えた。


  後からようやく追いついた愛と峻甫と恭の三人も花梨に追いつくとまず恭が 
「うっへ。キ・キツイわ!」
  と言いながら顔を少し歪めた。


「ホント勘弁して欲しい」
  と愛が言うと


「もう、寿命が一気に縮んだかも……?」
  と峻甫が半ばヘロヘロになりながらそうぼやいた。
< 248 / 291 >

この作品をシェア

pagetop