セピア‐ため息の行方
「まあ、僕達似た者同士だねって言うかドンペリのおつまみって、単にスティック野菜とかナッツ類とか、醤油味のあられやおせんべいでも良いんだね」
  と恭はウェイターがセレクトして持って来てくれた、大皿に盛られたおつまみを見て、なんか拍子抜けしたようだった。

「あっ、ホントだ。高級シャンパンだと言うのに、ごく普通のおつまみばかりなんだね」
  と言うそばから峻甫と恭の二人は、シャンパンボトルをたちまちのうちに空にした。
< 276 / 291 >

この作品をシェア

pagetop