セピア‐ため息の行方
「ん?!あれ?!もしかしてせ・星空なのか……な???」
 と恭はぼんやりとしか見えないなりにも星空の姿を遠目に確認すると、半信半疑ながらゆっくりと近づいた。


「あらららっ閏さんてば完璧に出来上がってしまってるわね」
  と李は少し呆れ気味に言うと


「あーっ!壷田さんも相当ですね」
  と言って花梨が心配そうに峻甫の顔を覘き込んだ。


「んまあーあなた達これを二人で空けてしまったのね。って言うか今時の若者は全く遠慮がないのね」
  と李はテーブルの上に転がっているドンペリの空瓶を見て呆れながら言った。
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