セピア‐ため息の行方
  恭は帯をほどき始め
「わあー生まれたまんまじゃん!」
  と言って着物を乱暴に剥ぐと星空の上に覆い被さって来て、耳朶に唇を這わせて来た。


「あ・あん……恭」
  と悩ましい声を出し星空は激しく悶え始めた。


  まあこうして愛し合う事は愛し合う者同志ならば自然な行為である。


  でもって星空自身はただお互いに見つめ合うよりも、こうして激しくお互いに体を合わせ求め合う方が好きだった……。
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