セピア‐ため息の行方
「ちなみに再度此処に来るのにはそれ用のパスポートがいるの。それは此方(こちら)側にいる人に推薦されればいつでも作る事が出来るの。はい。これ。花梨ちゃんのは私が推薦して前もって作っておいたわ」
  と銀色に輝く小さなカードを李は花梨に手渡した。


「ありがとうございます」
  と言って花梨はそのキラキラと輝くカードを受け取った。


「それは色々な機能を合わせ持っているカードなの。ちなみにメールは勿論の事テレビ電話としても使えるし、また此方(こちら)に来る為のパスポートにもなるの」


  そう李に説明されて花梨はまじまじとそのカードを見つめた。


「あと他にも色々と便利な機能があるから現世に帰ってから、ゆっくりとそのカードを開いた時に説明箇所を良く読んでおいてね」
   と李は言った。


  だから手渡されたキラキラと輝くその小さなカードを眺めながら
「はい。解りました」
  と花梨は小さく頷いた。
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