セピア‐ため息の行方
さて二人の今日の服装はと言うと、李はピンク地のモダンガールと言う名前の柄の着物である。ちなみに濃淡のオレンジに白とパープルの丸い菊の花の形が可愛い柄で素材は綿で出来ている。そして花梨はと言うとポリエステル素材のちりめんで、やや暗めの紅い地色に小梅を全体に散らした柄の着物であった。
こうして見ると李は着物を選ぶ事に関してのセンスが中々あるように思えた。不思議と着物の柄と色の組み合わせがどれも花梨の好みと一致している。こうして改めて思うと花梨と李は比較的に好みが似ていた。が、しかし日常的に着物を着ると言う習慣が今迄に全くなかった花梨にとっては、着物を着ると言う行為そのものが毎回新鮮に感じられる。それに着物を着ると自然となんか自分自身の心もシャンとして、とても身がキリリと引き締まる思いがするのだった。
今日はやや曇り空の天気である。李の家から目的の多目的ホールへは歩いて10分位なので二人で他愛もないおしゃべりをしながらだと、あっと言う間である。多目的ホールに着き玄関ロビーのソファに座っていると、まもなく長伊利蛍子(たけいり ほたるこ)に連れられた長伊利雛子(たけいり ひなこ)が現れた。
なので花梨は素早く立ち上がり
「おはようございます。はじめまして。私は倉橋花梨って言います。只今李さんトコでお世話になっています。どうか宜しくお願い致します」
と言った。
こうして見ると李は着物を選ぶ事に関してのセンスが中々あるように思えた。不思議と着物の柄と色の組み合わせがどれも花梨の好みと一致している。こうして改めて思うと花梨と李は比較的に好みが似ていた。が、しかし日常的に着物を着ると言う習慣が今迄に全くなかった花梨にとっては、着物を着ると言う行為そのものが毎回新鮮に感じられる。それに着物を着ると自然となんか自分自身の心もシャンとして、とても身がキリリと引き締まる思いがするのだった。
今日はやや曇り空の天気である。李の家から目的の多目的ホールへは歩いて10分位なので二人で他愛もないおしゃべりをしながらだと、あっと言う間である。多目的ホールに着き玄関ロビーのソファに座っていると、まもなく長伊利蛍子(たけいり ほたるこ)に連れられた長伊利雛子(たけいり ひなこ)が現れた。
なので花梨は素早く立ち上がり
「おはようございます。はじめまして。私は倉橋花梨って言います。只今李さんトコでお世話になっています。どうか宜しくお願い致します」
と言った。