セピア‐ため息の行方
結果的にこの世界ではこうした死の淵を彷徨う者同士の魂と魂の触れ合いは決して珍しい事ではない。二人はこうして仲良くスピリチァルの講義を通して、これから大いに友情を深め合う事となった。尚、結構花梨にとってはこの出会いが有意義なものに思えた。
ちなみに自分が今迄に知らなかった魂レベルでの世界の事を端折(はしょ)って知る事が出来た事。この事が最も大きい。そして何よりずっと年下の雛子とこうして突き詰めて話してみた感じでは、ものの感じ方が自分と雛子とは心の根底にある深層部分に於いて少し似ているところがあるのかも知れないと思った。
が、しかし友達になると言う事は理屈じゃない。ましてや歳の差なんて関係ない。要するに『話をしていてお互いが自然でいられる』と言う事こそが大事なのだ』と何故かそう花梨は思った。そして更に雛子と話をしているうちに段々と雛子は物の考え方が真面目なのだと解かった。そしてただ雛子の場合心がより繊細で傷つきやすい性格なだけなのだと花梨にはヒシヒシと感じ取れた。
リストカットと言う行為を繰り返すのは多分自己主張をしたいのだろうと思った。自分の存在を誰かに認めて貰いたいと言う強い思い。だが今の雛子にはそんな雛子の重過ぎる心をキチンと受け止めてあげられるそんな人が身近にいないだけなのだと花梨は感じた。
では自分がその雛子の思いを受け止められる存在に果たしてなれるのだろうか?それはいささか疑問ではあったけれど、でも花梨はこの出会いを大切にしたいと漠然と思った。9歳の歳の差のあるこの二人は外見上ではそれぞれにまったく違った風に見える。でも中身がとっても類似しているのだ。そんなだったから表向きこの相反するように見える二人はお互いに初対面から好印象を持ったのだった。
ちなみに自分が今迄に知らなかった魂レベルでの世界の事を端折(はしょ)って知る事が出来た事。この事が最も大きい。そして何よりずっと年下の雛子とこうして突き詰めて話してみた感じでは、ものの感じ方が自分と雛子とは心の根底にある深層部分に於いて少し似ているところがあるのかも知れないと思った。
が、しかし友達になると言う事は理屈じゃない。ましてや歳の差なんて関係ない。要するに『話をしていてお互いが自然でいられる』と言う事こそが大事なのだ』と何故かそう花梨は思った。そして更に雛子と話をしているうちに段々と雛子は物の考え方が真面目なのだと解かった。そしてただ雛子の場合心がより繊細で傷つきやすい性格なだけなのだと花梨にはヒシヒシと感じ取れた。
リストカットと言う行為を繰り返すのは多分自己主張をしたいのだろうと思った。自分の存在を誰かに認めて貰いたいと言う強い思い。だが今の雛子にはそんな雛子の重過ぎる心をキチンと受け止めてあげられるそんな人が身近にいないだけなのだと花梨は感じた。
では自分がその雛子の思いを受け止められる存在に果たしてなれるのだろうか?それはいささか疑問ではあったけれど、でも花梨はこの出会いを大切にしたいと漠然と思った。9歳の歳の差のあるこの二人は外見上ではそれぞれにまったく違った風に見える。でも中身がとっても類似しているのだ。そんなだったから表向きこの相反するように見える二人はお互いに初対面から好印象を持ったのだった。