セピア‐ため息の行方

5‐惹かれ合う心(たましい)

  さて翌日李はおそらく壺田側の新米スピリチュアルガイドの何らかのミスで、此方の世界へ迷い込んで来た可能性の方が高いであろう?壺田を、蛍子の家に一時預かって貰う為に朝食を早く済ませ、蛍子の家へと花梨を伴って向かった。


  外はちょっぴり肌寒く木枯らしが身に染みる中、李と花梨そして峻甫の3人は球根の花畑の畦道(あぜみち)をゆっくりと歩いていた。


  ちなみに花梨はやや間隔を空けて李の前を歩き、その後に峻甫と李の二人が並んで歩いている。


  ふっと李が前方を歩く花梨を見てみると、花梨は球根畑の畦道沿いの霜柱(しもばしら)を見つけて、まるで子供のように霜柱をパンプスで踏みつけては、無邪気にはしゃいでいた。
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