Rain
「あったぞ」

先生の声が聞こえて、我にかえって先生の方を見ると、手にはうちの学校の指定のシャツがある

「そっちの部屋、使っていいから着替えな」

先生のその言葉に小さく頷き、言われた部屋に入った



そして、コートを脱いで、部屋に入る時に渡された先生の匂いがするメンズの指定シャツを着る

シャツは、やはり私には大きくて、肩や丈や袖がブカブカだ



私は、たった今、脱いだばかりの先生の匂いが付いたコートをギュッと抱きしめた

その匂いを嗅ぐだけで安心できた

そして、それと同時に、やっぱり私は先生の事が大好きなのだと実感した
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