Rain
校舎の中に入って、教室に向かうために廊下を歩いていると、私達に気付いた他の生徒が次々に端に避けていく



私達はそんな廊下の真ん中を広がって颯爽と歩いた



これがクラスの中心グループとそうでない奴等の違いだ






教師は生徒は皆、平等だなんて言ってるけれど本気でそう思ってる奴なんか誰一人いない




クラスが平等なのなんて教師が教室にいる時だけだ

それどころか教師が見てる前ですら、机の下ではハブられてる生徒の悪口や、休み時間にいじめる方法を書いた手紙がクラス中に回っており、ターゲットになっている人間の肩には消しカスの山が出来、周りには他の生徒が投げた消しゴムや鉛筆が散乱している


だから、いくら教師が教室にいようとも、私達のグループ外の人間は決して、私達のご機嫌を損ねるような真似はしない




そうして教師が教室を出た後、そこには完璧なカースト制度が生まれている
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