Rain
大学に入ると、祝日だから、人は少なかったものの、可愛い服を着て、綺麗にメイクをして、パーマをかけて髪を染めている大学生達と何人もすれ違った
年は私と2つとか位しか変わらない筈なのに皆、大人のように見えた

「…大学生って、皆、大人っぽいですね……」

「そう?俺から見ると、美雨ちゃんも大して変わんねーけど?俺、初めて見た時、美雨ちゃんの事、高校生だと思わなかったし」

私は、そんなオシャレな大学生を見ながら、先生を思い出していた

先生もこんな感じでオシャレだったのかなぁ?

いや、先生はかなりファッションセンスが良いから、もしかしたら、当時から群を抜いていたかも……

私が、そんな事を考えていると……

「雪は学生時代から、かなりオシャレだったよ。
雑誌の街角スナップとかにも結構、声かけられてたし。
まぁ全部、断ってたけど。
男共は同級生も後輩も先輩まで雪のファッション参考にしてたし」

壱成さんは、私の考えを読み取ったように、ニヤニヤしながらそう言った

それから壱成さんは、先生が過ごした大学の色々な場所を案内してくれた
< 232 / 324 >

この作品をシェア

pagetop