Rain
それから放課後、私が、帰ろうと玄関に向かって歩いていた時だった

「本條!」

私を呼び止める声が聞こえて振り返ってみたら、そこには今1番、顔を合わせるのが気まずい相手である三沢が立っていた

「…本條……今から少し良いか……?」

そう問いかけてくる三沢に、私はかなり返答に困った



……三沢はさっき愛実達から庇ってくれた

……でも、二人きりになるのは、やっぱり不安だ





私が黙っていると、三沢は悲しそうな顔で言った

「…って、そりゃそうだよな!ここで良いや!」

そう言った後、真剣な目で私を見据えて、言った
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