Rain
「あの時は本当にごめん!
……俺………あの時どうかしてた!
…狂ってた………もう2度とサッカー出来ないって言われて、サッカー選手になるって夢も絶たれて……ヤケになって、もうどうにでもなれとか思って………でも、本條にあんな事をするなんて……どうかしてた
…本当に悪かった!
……許してくれとは言わない!
でも、もう2度とあんな事しない!
誓うから!」

そう言って、腰が折れるんじゃないかって位、頭を下げる三沢を見て、私は思った



…きっと、三沢も辛かった

だって、自分の命でもあるサッカーが出来なくなってしまったんだから

辛くて、辛くて壊れちゃったんだ……

人は誰しも完璧じゃない

時には、誰かを傷付けたり、間違う事だってある

でも、三沢が本当は優しいって人だって、知っているから

現に、今日だって助けてくれた

だから私は―――…




「…もう良いから、頭上げて。
…………それと、今度何かあったら、あんなになる前に相談して!
……友達でしょ?」

「……本條…ごめん!
……本当にごめん!
…………ありがとう…!」
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