金平糖


~6年前~



「まーなみっ♡」


「珠理(じゅり)うっさい!!」


私は、神崎愛海(かんざきまなみ)

隣のブリブリした子は、山口珠理(やまぐちじゅり)


じゅりは、傘をくるくる回して私の横を歩く。


「雨の日の学校まじ辛い」


そんなことをぶーぶー言いながら珠理はスタスタ学校へ向かってる。



彼氏が待ってるからだろうか?




それから特に何も無く、学校が終わった。



「愛海♡じゅり今日はー遥輝(はるき)と帰るから~」



ふわふわーっとじゅりは、言って帰ってった。


私は、ひとりで電車に乗ってふらふらっと知らない街で降りた。


やっぱりまっすぐ帰ればよかったなーとか思いながら、知らない街をぶらぶらする。



雨が強くなってきて、傘さしてても濡れる。

やばいと思って、近くに偶然あった駄菓子屋に入った。


何か買わないと、迷惑かな?


とりあえず金平糖を手に取った。


「あら、お客さん居ったんや、気付けへんくてごめんなさいね、ゆっくりしてきー」

ふわふわしたおばあちゃんがでてきて言った。

関西弁か…ここ関東の田舎だからなかなか聞けない。


金平糖をレジに持ってくとおばあちゃんは

「金平糖が好きな若い子なんて珍しいんやで、今の子たちは砂糖の塊やーゆうて買ってかへんのよ」

フフっておばあちゃんは、笑った


「ばあちゃん!!ただいまー!!」


そういってザ、フツーの高校生男子が入ってきた。

「お客さん?!ばあちゃん俺以外の客なんて珍しいやん~あ、俺、ばあちゃんのひ孫」

いらない自己紹介をしてきた、ここには、一生こないとおもうから。
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