不良様と生徒会長様!
それからすぐに下っ端全員倒して、俺と姉ちゃんは先に帰ることにした。こないだまであんなに会話してたのに、今ではあまり会話はない。会話は、全て餓狼についての話だけ。新兄についても聞いてこない。
「姉ちゃん…。新兄、心配してたよ?」
「…。」
無言のままタバコを吸い始める姉ちゃん。多分、さっき倒した下っ端からかっぱらってきたのだろう。
「会わないの?姉ちゃん、新兄に会いたいんでしょ?なのに、髪染めてピアス開けて…。」
「会いたいけど会えないに決まってんだろ。髪染めてピアス開けたのは、ただの気分転換。」
紫煙を吐き出して言う姉ちゃんの顔は悲しそうだった。こんな姉ちゃん見たくない。いつも、妄想して騒がしいけどそんな姉ちゃんが好きだった。