不良様と生徒会長様!
「真司を呼んどけよ。来なかったらフルボッコだかんなって言っといて。」
それだけ言って、俺の部屋から出ていく姉ちゃん。取り残された俺の心臓は、今までにないぐらいに速く鼓動している。
ケータイを握りしめて、真司に電話をかける。すると、直ぐに出て向こうから真司の声が聞こえてきた。
「良太?どーかしたのか?」
「あ、そのー…。姉ちゃんが母さんに付き合ってるのを報告しろって。で、真司に来て欲しいんだけど…。」
「…おう、分かった。今から行くから。」
それだけ言ってブツっと切れる通話。ていうか、後ろから喧嘩のときに現れた高橋さんの笑い声と新兄の声が聞こえてきたんだけど…。