不良様と生徒会長様!
文句を言う私を無視して歩く新。少し顔が見えたが、いつも無表情なのに満面の笑みを浮かべてたのが見えた。
そんなに嬉しかったのだろうか。あんなに暴言ばかり吐いてくるアイツは。それも愛情表現の1つかもしれないが、私のハートはもう破壊されている。
私は、卒業してもコイツと付き合っているのだろうか。その前に別れてしまうのではないか。まぁ、考えても仕方ないことだけれど。私は、ずっとアイツと居れるのだろうか。
「あれ…、律さん?」
「琉希!久しぶりだな!」
声をかけたのは、琉希で何処かに行っていたのか大きな鞄を持っている。新も琉希に気付き近寄ってきた。
「お久しぶりです、2人とも。」
「どうしたの、その鞄。」
「あぁ。さっきまで友人の家に泊まっていたので…。」
照れくさそうに笑う琉希は、前と比べて明るくなった。前まで全然笑わなかったのにな。
「友人って?」
「え?あぁ、戒斗です。」
「戒斗ってあの変人高橋か!?お前らいつの間に仲良くなってたの!?」