不良様と生徒会長様!
「男同士って案外大変だなぁって思った。」
「…そうだろうな。で、好きなの?アイツのこと。」
「好きだけど…。あっちはどうだろ…。」
最近は、「好き」なんて言ってくれないし。もう好きじゃないのかも。それに、俺がホモでもあっちはホモじゃないしね。飽きたのかもしれない。
「じゃあ、試してみようか?」
「何を?」
ーピンポーン
丁度よく鳴り響くチャイム。ガチャっと玄関が開き、リビングに真司が入ってきた。走ってきたのか息を切らして、俺をじっと見る真司。何も言えずにいる俺の顎を持ち上げた姉ちゃんは、驚きの行動をした。
「!?」
重なる俺と姉ちゃんの唇。それを見て驚く真司と、丁度よく帰ってきた新兄。
ゆっくりと離れて、姉ちゃんは真司を見ながら不敵に笑った。