【空色の未来[海色の過去]】
美緒side
なーんか今日は気分が良い…。
あれから数日がたち、
送迎は響也が飽きもせずにしてくれている。
昨日の帰りに…
「面倒でしょ、送んなくて良いよ」
って言ったら、
「青龍のメンバー総勢1000人以上に送ってもらうか、俺1人に送ってもらうかどっちが良い。」
って言うもんだから、
ありがたく響也に送ってもらうことにした。
まぁ、響也は私が危険な目にあわないために送ってくれてるんだろうけどね。
姫に勢い余ってなっちゃったけど、
本当は今でも悩んでるんだ。
ならなかった方が良かったかもな~とか
私はなるべきじゃない…とか
結構悩んでる。
ハアー…
もう…考えんのやめよ……。
私は空を見上げて暖かい陽射しに抱かれながら、眠りについた。
いや…
つこうとした…
「なあ美緒、起きろよ!」
「な……に…」
ほとんど夢と手を繋いで飛び立とうとしたのに…やんちゃな夏樹犬は私の眠りを阻止した…。
だけど、
その愛嬌がある憎めない瞳に
許しちゃう私がいた
やれやれ…
何やら話しは夏休みに一緒に出掛けようとか誘われちゃってるみたい…
「いや」
当然、即答…
だって熱いし…ダルいし…
外やだし…人が沢山いるし、やだ…
夏樹は絶対譲らないって顔して私を見てくるが私だって絶対譲らないんだから…
夏樹と鋭く睨みあっていると
響也が近づいてきた…
何やら眉間にシワを寄せて夏樹を睨んでるみたい…
「おい、美緒と何話してんだ。」
大袈裟なほど夏樹が驚いてんじゃん
夏樹可哀想…
「別にたいしたことじゃない」
うん、確かにね…
私にとってはだけど…
夏樹はそうじゃないみたい?
だって顔がそう言ってる…
きっと私が気がついてんだから
響也が気づかないはずがない
「そうか、美緒もらうぞ。」
でもどうでも良さそう
てか私の意見は聞く気なしだよね…
私のこと物か何かだと思ってるよね…
この体勢ある意味超目立つんですけど、
またあんた達の追っかけが
怒り爆発させたらどうしてくれんの?
ハアー…
キィー…ガッチャン…
私は響也にお姫様抱っこをされながら
屋上に連れてかれた。
響也…屋上好きなんだ…
私も屋上好きだな…
空が一番近い場所な気がして、風が私の心ごと歌を空に伝えてくれる気がして…
何か歌いたくなった…
歌を口ずさむと、響也は目を閉じて静かに聞いててくれた。
♪いつかみた…あなたの隠れた心…
きっともう…目にすることはできない…
けどね…この空のたどりつく場所は…
あなたのいる場所だと…信じてるの…♪
今の気持ちにピッタリな歌を歌い終わると不思議と心がほっこり暖かくなった…
「お前ってさぁ…」
響也は私の隣に来るとフェンスに寄りかかり目の前の街の風景に目を向けたまま私に声をかけた…
「歌うまいな…。」
単純で短い言葉だけど響也に
大好きな歌を褒められるのは
すごく嬉しいね…
「そう、なんかありがと」
別に“好き”とかそう言うんじゃなくて
響也みたいに人と話すのが不器用な人に褒められるのは嬉しいってこと
「またしつけえなぁって思うかも知れねえけどさ…自分の闇を一人で抱えようとすんなよ……」
遠慮がちに、でも強いその言葉に私は
嫌な気なんてまったく起きなかった。
寧ろ…
心がその眩しすぎる光の言葉に
嬉しくもあり、なんだかせつなくなった
「…ありがと…」
小さく呟くように言ったけど
響也には届いてる
昔の仲間にもこんな風に何回も
励まされたり嬉しくなったりしたな…
思い出に誘われるように意識をすべて
流れ出る記憶に預けた…
あっ…
もう夏休みだね
響也は夏休みはどこか出掛けるのかな
「ねぇ」
「なあ」
!
「なに?」
「いや、そっちから言えよ」
「響也から言いなよ?」
「俺は良いから、先に言え」
命令形…
ったく、この強情っぱり!!
( -。-) =3ハァー
とりあえず、お言葉に甘えて
「響也は夏休み…どっか行くの?」
「行くっつうか、青龍だけで暴走はあんな。それ以外は別に何もない」
へえ…そうなんだ…
……友達、いないのかな…
「おい、俺はダチが居ねえんじゃなくて、出掛けねえだけだ。」
うっ…丸聞こえ…
さすが総長、エスパーできるなんて…
ジロッと響也が睨んできたので素早く思考を止めた
「それで…それがどうした…。」
「ううん…響也も夏樹達と一緒に花火大会とか行くのかなって思っただけ…」
花火ここ何年も見に行ってないな…
綺麗だから好きだな…花火…
「花火大会か…彼奴等が毎年誘ってくるけど俺は行かねえな…」
やっぱりね…
響也は用がなければ家から1歩も出なさそうだもんね
「そっか…」
花火大会か…
狼牙に連れてってもらおうかな
「なあ…」
「ん?」
「…もしお前が花火を観に行きてえなら一緒に行かねえか?」
これって…
デートの誘い?
「デートの誘いなら彼女さんに言いなよ」
「俺に女いると思うの?」
イケメンだし、総長だし、
絶対いるでしょ…
「うん」
ハアー…
ポンポン
響也は溜め息をつくと私の頭を
優しくポンポンした。
「姫はお前だろ…」
そうだけどさ…
「響也の彼女じゃないよ」
響也は少し困った顔をして
ポンと私の頭を優しく撫でた…
「気にすんな…。
…俺がお前と、花火観に行きてえの」
響也の微笑んだ顔
初めて見た…
可愛いし格好良いし、綺麗なんだね…
一瞬、目の前に__が居るみたいで
被ったのはなぜ?
「そんで…答えは…?」
真剣だけど若干不安そうな
目を向ける響也
「………行き、たぃ…」
本当に小さい呟きだったけど
響也は聞き取っていた
響也はまたあの大きくてごつごつとした
男っぽい掌(テノヒラ)を優しく私の頭をポンポンと撫でた。
これで私は響也と花火大会に
行くことになった…
なーんか今日は気分が良い…。
あれから数日がたち、
送迎は響也が飽きもせずにしてくれている。
昨日の帰りに…
「面倒でしょ、送んなくて良いよ」
って言ったら、
「青龍のメンバー総勢1000人以上に送ってもらうか、俺1人に送ってもらうかどっちが良い。」
って言うもんだから、
ありがたく響也に送ってもらうことにした。
まぁ、響也は私が危険な目にあわないために送ってくれてるんだろうけどね。
姫に勢い余ってなっちゃったけど、
本当は今でも悩んでるんだ。
ならなかった方が良かったかもな~とか
私はなるべきじゃない…とか
結構悩んでる。
ハアー…
もう…考えんのやめよ……。
私は空を見上げて暖かい陽射しに抱かれながら、眠りについた。
いや…
つこうとした…
「なあ美緒、起きろよ!」
「な……に…」
ほとんど夢と手を繋いで飛び立とうとしたのに…やんちゃな夏樹犬は私の眠りを阻止した…。
だけど、
その愛嬌がある憎めない瞳に
許しちゃう私がいた
やれやれ…
何やら話しは夏休みに一緒に出掛けようとか誘われちゃってるみたい…
「いや」
当然、即答…
だって熱いし…ダルいし…
外やだし…人が沢山いるし、やだ…
夏樹は絶対譲らないって顔して私を見てくるが私だって絶対譲らないんだから…
夏樹と鋭く睨みあっていると
響也が近づいてきた…
何やら眉間にシワを寄せて夏樹を睨んでるみたい…
「おい、美緒と何話してんだ。」
大袈裟なほど夏樹が驚いてんじゃん
夏樹可哀想…
「別にたいしたことじゃない」
うん、確かにね…
私にとってはだけど…
夏樹はそうじゃないみたい?
だって顔がそう言ってる…
きっと私が気がついてんだから
響也が気づかないはずがない
「そうか、美緒もらうぞ。」
でもどうでも良さそう
てか私の意見は聞く気なしだよね…
私のこと物か何かだと思ってるよね…
この体勢ある意味超目立つんですけど、
またあんた達の追っかけが
怒り爆発させたらどうしてくれんの?
ハアー…
キィー…ガッチャン…
私は響也にお姫様抱っこをされながら
屋上に連れてかれた。
響也…屋上好きなんだ…
私も屋上好きだな…
空が一番近い場所な気がして、風が私の心ごと歌を空に伝えてくれる気がして…
何か歌いたくなった…
歌を口ずさむと、響也は目を閉じて静かに聞いててくれた。
♪いつかみた…あなたの隠れた心…
きっともう…目にすることはできない…
けどね…この空のたどりつく場所は…
あなたのいる場所だと…信じてるの…♪
今の気持ちにピッタリな歌を歌い終わると不思議と心がほっこり暖かくなった…
「お前ってさぁ…」
響也は私の隣に来るとフェンスに寄りかかり目の前の街の風景に目を向けたまま私に声をかけた…
「歌うまいな…。」
単純で短い言葉だけど響也に
大好きな歌を褒められるのは
すごく嬉しいね…
「そう、なんかありがと」
別に“好き”とかそう言うんじゃなくて
響也みたいに人と話すのが不器用な人に褒められるのは嬉しいってこと
「またしつけえなぁって思うかも知れねえけどさ…自分の闇を一人で抱えようとすんなよ……」
遠慮がちに、でも強いその言葉に私は
嫌な気なんてまったく起きなかった。
寧ろ…
心がその眩しすぎる光の言葉に
嬉しくもあり、なんだかせつなくなった
「…ありがと…」
小さく呟くように言ったけど
響也には届いてる
昔の仲間にもこんな風に何回も
励まされたり嬉しくなったりしたな…
思い出に誘われるように意識をすべて
流れ出る記憶に預けた…
あっ…
もう夏休みだね
響也は夏休みはどこか出掛けるのかな
「ねぇ」
「なあ」
!
「なに?」
「いや、そっちから言えよ」
「響也から言いなよ?」
「俺は良いから、先に言え」
命令形…
ったく、この強情っぱり!!
( -。-) =3ハァー
とりあえず、お言葉に甘えて
「響也は夏休み…どっか行くの?」
「行くっつうか、青龍だけで暴走はあんな。それ以外は別に何もない」
へえ…そうなんだ…
……友達、いないのかな…
「おい、俺はダチが居ねえんじゃなくて、出掛けねえだけだ。」
うっ…丸聞こえ…
さすが総長、エスパーできるなんて…
ジロッと響也が睨んできたので素早く思考を止めた
「それで…それがどうした…。」
「ううん…響也も夏樹達と一緒に花火大会とか行くのかなって思っただけ…」
花火ここ何年も見に行ってないな…
綺麗だから好きだな…花火…
「花火大会か…彼奴等が毎年誘ってくるけど俺は行かねえな…」
やっぱりね…
響也は用がなければ家から1歩も出なさそうだもんね
「そっか…」
花火大会か…
狼牙に連れてってもらおうかな
「なあ…」
「ん?」
「…もしお前が花火を観に行きてえなら一緒に行かねえか?」
これって…
デートの誘い?
「デートの誘いなら彼女さんに言いなよ」
「俺に女いると思うの?」
イケメンだし、総長だし、
絶対いるでしょ…
「うん」
ハアー…
ポンポン
響也は溜め息をつくと私の頭を
優しくポンポンした。
「姫はお前だろ…」
そうだけどさ…
「響也の彼女じゃないよ」
響也は少し困った顔をして
ポンと私の頭を優しく撫でた…
「気にすんな…。
…俺がお前と、花火観に行きてえの」
響也の微笑んだ顔
初めて見た…
可愛いし格好良いし、綺麗なんだね…
一瞬、目の前に__が居るみたいで
被ったのはなぜ?
「そんで…答えは…?」
真剣だけど若干不安そうな
目を向ける響也
「………行き、たぃ…」
本当に小さい呟きだったけど
響也は聞き取っていた
響也はまたあの大きくてごつごつとした
男っぽい掌(テノヒラ)を優しく私の頭をポンポンと撫でた。
これで私は響也と花火大会に
行くことになった…