【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
「本当だ」
確かにどこを探さても見当たらない。
「遅刻かなー?」
さっき俺達に遅刻するなとか言っておいて…自分が遅刻するってどうなの。
そしてとうとう開始時刻。
「じゃあ、時間になったしオリエンテーションを始めたいんだが…玲依のやつどこ行った?」
部長が教壇に立ってみんなに聞いていた。
けれどみんな知らない様子。
いったいどこ行ってるんだよアイツ。
その時。
ガラガラ──
視聴覚室の扉が開けられ、瀬川が入って来た。