【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
未菜??
いきなり俺の手を離したため、頭の中はハテナで埋め尽くされグルグル状態。
隣の未菜を見れば、ボーッとしている。
「「未菜??」」
そんな未菜の名前を呼ぶ声が重なった。
「えっ?!?な、なに??」
おどおどしてるし...本当どうしたんだろう。
「なんで手離しちゃったの?私がいるから気を使ったの??」
千沙ちゃんが俺の1番の疑問を未菜に尋ねた。
「......あ、ははっ。ちょっと恥ずかしく、なっちゃって、ははっ」
未菜は苦笑いを浮かべそう答えた。
なんだなんだ。
「未菜は恥ずかし屋さんだなー」
理由が分かると胸のモヤモヤもスーッと収まり、未菜の頭をくしゃくしゃした。
「えへへっ」
「本当に、未菜は可愛いんだから!」
千沙ちゃんまで未菜をからかう。
「...えへへ」
未菜はとうとう千沙ちゃんの言葉で照れたのか、下を向いてしまった。
そんな姿が愛おしくて、微笑ましい。