【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


......そう言えば...さっき未菜には聞こえてなかったみたいだけど...

千沙ちゃんが言っていたことが気にかかる。

なんせ、1年記念日でもあるんだ。

そりゃあ、一緒に行きたいに決まってる。



花火大会は今月の下旬。

それまであと2週間弱。



俺は携帯で花火大会の詳細を調べ、最終確認をすると意を決した。



「...あ、あのさっ!!」



勇気を出して声を掛ければ、少し前を歩いていた未菜が肩ぐらいに切りそろえられた髪をフワッとさせこちらを向く。

その仕草は見慣れていたはずなのに、変に意識してしまったことにより俺の顔は赤くなる。



「なしたの??りゅーちゃん」



突然いつもより大きな声で呼び止めたため、不思議そうに俺の顔を覗いていた。



「花火大会......一緒に行こ!!」



未菜の目を真っ直ぐ見てそう言った。



けれど未菜はきょとんとしている。



俺...変なこと言った??

ちゃんと誘ったよね??



そんな未菜の姿を見て、急に不安になっきた。

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