【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
「未菜??」
あまりにも不安で、未菜の名前を呼ぶ。
すると未菜は口元を両手で抑えて笑い出した。
「ふふふっ、りゅーちゃん可愛いなぁーーー」
「えっ?はいっ??」
「突然私のこと大声で呼び止めるから何かと思ったよ!!」
未菜はくしゃっとした笑顔で、俺の大好きな笑顔で、笑い続ける。
「私、その気だったもん!今年もりゅーちゃんと花火大会に行くつもりだったんだよ!だけど、りゅーちゃん顔真っ赤にさせて誘ってくれて嬉しかったよ」
「...うわっ......」
超俺恥ずかしいじゃん!!!
しかも未菜は最初からその気だったとか!!!
「かーわいいーー!」
未菜は益々顔が赤くなる俺を揶揄い始めた。
「...未菜ずるい」
「よしよーし。ほら、拗ねないのー」
そう言いながら未菜は俺の髪をくしゃくしゃと撫でる。
普通これ、男子が女子にやるんじゃないの??
「拗ねてねーよ!!」
俺は仕返しに未菜の髪をわしゃわしゃと撫でた。
うん。これはただの照れ隠し。