【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
ブーブー──
学校が終わると同時に鳴り響く携帯のバイブ。
正直、俺はこの音が嫌いになった。
放課後に毎日届くメール。
...見なくても予想は出来ている。
「また、来たの?」
翼もすでに浮かない顔をしている。
そんな翼の言葉に苦笑いを浮かべてメールを開く。
送り主は未菜。
「はぁ......」
好きな人からのメールなのに、ため息をつく日が来るなんて...予想もしてなかった。
《ごめんね。今日も先帰って》
やっぱりだ。
2週間前ぐらいからずっと続いてる。
「......」
嫌んなる。
なんでこうも毎日毎日。
「...瑠星...」
「...俺、避けられてる...?」