【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
その時。
「ふふ。立派に有終の美を飾りましたね」
そんな千沙の声が聞こえてきた。
有終の美って??
思わず足を止める。
「あれれ、翼先輩まだ言ってなかったんですか??」
「黙れよ」
「ふふ、黙りませんよ」
「...まだって...なにか...あるんですか??」
恐る恐る翼くんに尋ねる。
だけど翼くんはバツが悪そうに私から視線を逸らす。
「翼...くん??」
「翼先輩自分から言えない感じですか??」
「黙れよ...黙れ!!!」
翼くんは再び千沙に怒鳴る。
「だーかーら。黙りませんって、何回言ったら分かるんですか??ふふっ」
そして千沙は1度微笑むと、
「翼先輩はね、もう学校に来れないんだよ」
とサラッと言ってのけた。
「えっ.........???」
学校に来れない...?
どうして??