【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
「どうして来れないか理由ももちろん知りたいよね??」
知りたいけど。
知りたくない。それが今の気持ちだった。
「お前っ!!!...それ以上皆を巻き込むな!!!!!!!!!!!」
翼くんは千沙の胸ぐらを掴んだ。
怒鳴る翼くんを見るのも初めてだけれど、ここまで乱れた翼くんは想像の範囲を超えていた。
「ふふ。私は目的の物が手に入ればそれで良いのよ」
目的の物...それは私でも分かった......りゅーちゃんのことを示しているって。
「ふふ、まあ。そんなことはどうでも良いのよ。今は翼先輩の話ですよね??」
「言うなって言ってるだろ!!!!!」
千沙は翼くんの言葉なんて無視して言葉を発した。
「翼先輩は...私のこと強姦しようとしたのよ」
強姦...??
「......翼くんがそんなことする訳ない!!!!」
絶対に翼くんはそんなことしない。
絶対に絶対に絶対に!!!
「ふふふ〜ん。大正解!!」
さすがの私でもこんなことをされて、今にも腸が煮えくり返りそう。
いくら自分が傷つくことを我慢出来たとしても、友達や先輩が傷つけられるのは絶対に嫌だ。