【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


「でもね、みーーーんな翼くんが犯人だって思ってるの。だからね、もうあそこの学校には行けないの〜!!!!しかも明日の朝...早速引越しするんですってー!」



千沙は楽しそうに笑顔で話した。



翼くんはもう気力が全部吸い取られてしまったかのように項垂れている。



なにが...おかしいの......

なにが楽しいのよ!!!!!!

ちっとも笑えない!!!!



千沙に言いたい事は山ほどあって、不満も山ほどあるけど...

私は勇気がなく、言い返すことが出来なかった。



「はぁーあ。あっ!未菜残念だったね、今から行っても花火大会間に合わないね!!ふふっ。それじゃあ、また月曜日ね」



千沙は私に満面の笑みで話し掛けると、目的が達成されたかのように帰って行った。

その後ろ姿を見て、私達から離れていく人影を見て、長い長いため息が出ると緊張が解けその場にペタンと座り込んだ。



20時10分──

もう既に花火は終わっている時間。



私はさっきまで起きたことを頭の中で整理するのに精一杯で、花火大会にまて気が回らない。

少しずつ整理していきながら、今まで千沙から受けていた嫌がらせについてや、今後の話し等をした。



───
──




そして次の日。

昨夜の出来事を思いだしては泣き続け。

そんな中、1通の白い封筒が投函された──



中身がなにが分かっているけど、一応中を確認する。

それを見て、更に私の心はズタズタにされた。



涙はとめどなく流れ続け、私の目は真っ赤に腫れ上がり重たくなっていた......

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