【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
手に取って見てみれば、家の鍵とかじゃない小さな鍵。
未菜がこの棚に置くのは大事な物だけだ。
この鍵は...なんの鍵?
俺の頭の中は鍵のことでいっぱいになっていく。
部屋をぐるりと見渡し、この鍵が入る鍵穴を探す。
その時、俺の視線はある所で止まった。
机の右の引き出し──
そこには小さな鍵穴が1つ。
俺は机まで歩み寄ると、そっと鍵穴に鍵を差し込んだ。
カチャ──
鍵を回せば引き出しが開いた音がした。
そっと引き出しに手を掛け引き出しを開ける。
「封筒?」
引き出しの中には、白い封筒が数え切れないほど入っていた。
なんだろう?
俺は1番上にあった白い封筒を手に取ると中を机の上に広げた──
「......えっ?」
白い封筒から出てきたのは、10枚の写真。
「...なに、これ...」
俺は咄嗟に引き出しの中にある白い封筒の中身を全て取り出した...