【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
私の生き方は、決してお手本になんてならない。
人を傷つけ、自分が助かる方法を選択する。
自分のためなら他人が傷ついても良い。
自分が良ければ全て良し。
だからある日...
そんな私に罰が与えられた──
中学2年の冬。
私は1人のクラスメイトを事故にあせた。
直接手を下した訳じゃなくても、全ての原因は私にある。
その時の私はただ窓からその光景を眺めるしかなかった。
そして、罪滅ぼしかのように...震える指で震える声で救急車を呼ぶ。
私に出来た事はたったそれだけ。
あの日から何ヶ月も経っているのに、あの時の光景は脳裏から離れない。
早く忘れたくて忘れたくて仕方がない。
だけど、絶対に忘れてはいけないこと。
そうして未菜が入院している間、私は1人後悔ばかりした。
未菜が退院したら謝ろう。
謝って許してもらえないだろうけれど、必死に謝ろう。
そう心に決めていた。