【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
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もしも魔法が使えるなら。
私は中学2年の4月に戻りたい。
もう2度と大切な人の笑顔を奪わないように。
もう2度と大切な人を失わないように。
もう2度と大切な人を傷つけないように。
もう2度と大切な人を泣かせないために。
キミに関わらない選択をする。
私が全てを狂わせた。
私がいなければ、3人は今も幸せだったんだ。
瑠星先輩と翼先輩は地元の同じ高校に進学して。
その後を追うように未菜も同じ高校に進学する。
未菜と瑠星先輩は相変わらず仲良くて。
その2人をからかう翼先輩。
私はそんな3人の光景を傍観している、生徒Bでいい。
もう、大切な人達の幸せを奪いたくないんだ。
でも...
私は魔法使いでもなんでもない。
ただの弱虫。
ただの怖がり。
だから...
また、私自身を守ってしまう...
私はそんな自分が大嫌いだ──