【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
キミの試合を見るのは初めてなはずなのに。
この状況に既視感を覚えた。
1つ1つの点と点が徐々に繋がっていく──
そして、最後の点と点が繋がった時。
「...りゅ......ちゃ...ん...」
私は涙を堪えていた。
今にも溢れ出しそうな涙を必死に、必死に堪えた。
『用が無いなら僕に話し掛けないでくれる?』
『...人違いだった』
『僕、あんたのこと嫌いなんだよね』
『ごめん...』
『...僕は......キミのこと嫌いだ』
私は...私は最低だ。
私はいつも人を傷つける。
私はキミに嘘をつかせる。
私の存在がみんなを傷つける。
私は大切な人を不幸にする天才だ──