【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
夢はいつもそこで終わる──
目が覚めた俺はいつも額に涙のあとがついていた。
頭もガンガン痛む。
酷い時は吐き気も催す。
だけど、誰にも助けを求められない。
求められたとしても俺なんかが楽に生きていたらダメなんだ。
俺は一生この思いと隣合わせで生きていかなくてはならない。
苦しくて、苦しくて、剥せるものなら、置いて行けるならとっくに置いてる。
でも、それは出来ないから...俺は一生苦しみもがき続けるしかない。
これは罰なんだ。
大切な人を信用しなかった俺に。
大切な人を傷つけた俺に。
大切な人の側にいなかった俺に。
神様が与えた罰。
俺は笑う資格も、泣く資格も、喜ぶ資格も、落ち込む資格も、幸せになる資格もない。
だから本当は夢の中でも泣いたらいけないんだ。
なのに俺は夢を見た時には必ず泣いてしまう。
俺はそんな俺自身が大嫌いだ。
そんな俺は心に鍵を掛けて、須藤瑠星という人間を捨てた──