【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
高校では必要最低限しか人と関わらないようにした。
今どき、自分が省かれないようにって考えてる人が多い世の中。
そんな世の中で俺はあえて独りでいるきとを選択。
友達を作ったら、大切な人を作ったら、俺はきっと...
未菜や翼の時みたく相手を不幸にしてしまう。
もう2度と誰かを失うことはしたくない。
そう考えれば、独りでいることなんて平気だった。
だけど1つだけ、俺はどうしても捨てることが出来なかったことがある。
それは...
キミとの思い出が詰まったソフトテニス──
全ての始まりのソフトテニスを...俺は捨てることは出来なかったんだ。
入部してからも、必要最低限の会話しかしないことは変わらなかった。
意見を求められても、知らないフリ。
話し掛けられても、答える必要がなければ無視。
大切な存在を作るのが嫌だったのもある。
けれどその他に、裏切られるのも、恨まれるのも、俺のせいで誰かが傷つくのも...嫌なんだ。
だから俺は人と関わらない。
そんな俺をみんな遠ざけた。
ただ1人を除いて──